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<緊急連載企画>ストークス、勝負の終盤戦!【第1回】天日謙作コーチ

いつも西宮ストークスへのご声援ありがとうございます。

西宮ストークスでは、シーズン終盤戦に向けて、クラブ独自で行なった選手・コーチへのインタビューをまとめた「<緊急企画>ストークス、勝負の終盤戦」を連載でお届けします。

ここまでB1で苦戦を強いられているストークスですが、ここまでの戦いはどうだったのか、今何が足りないのか、何が必要なのか、そしてどう戦っていくのか。

これから始まる終盤戦に向けた、選手・コーチの熱い想いをお届けします。

勝負の終盤戦に挑むストークスに、これまで以上の熱いご声援をよろしくお願いします!


終盤戦を戦い抜くためのキーワードは“コネクト” / 天日謙作コーチ

B1のゲームスタイルに翻弄された序盤戦

アプローチを変え、新しい形が整いつつある

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 B2を制し、B1に昇格して戦う今シーズン。ここまで7勝31敗で西地区6位と、西宮ストークスが苦しい戦いを強いられていることは否めない。苦戦の大きな要因のひとつに、B1とB2のゲームスタイルの違いがあると天日謙作コーチは言う。

「そこが、想定していたものとは大きく違いました。昨季のB2は、僕らが身長も体重も足らないことはわかっていた上でのプレーでしのいできた。だけどそれができないことがシーズンの最初でわかり、用意してきたプレーの多くが使えなくなってしまいました」

 B1とB2のゲームスタイルの違い。それは単純なフィジカル面だけにとどまらず、さまざまな要素が複合的に絡み合っている。そのなかでもストークスを戸惑わせたのは、相手のディフェンス面。

「B1では特にアウトサイドの選手には、相手がどんどん身体を当ててディフェンスをしてくる。ディフェンスでも向こうがどんどん身体を当ててくるのは、B2では経験していないことでした。ここまでは、それに上手く対応できなかったのが実際のところです」

 しかしbjリーグ時代に大阪で3連覇を果たし、昨季はストークスをB2チャンピオンに導いた天日コーチは、黙って手をこまねいてはいない。

「開幕前から用意してきたプレーが使えなくなり、苦戦していたところで正月と2月後半に、それぞれゲーム間隔が2週間空くスケジュールがありました。僕らにとってはラッキーなタイミングで、キャメロン・リドリーやハーバート・ヒルらが入って選手も替わったので、そこで戦い方のアプローチを変えることをやりました。チームがこれからやろうとしている形の、枠はできてきています」

 シーズン途中で加わったふたりの外国籍選手はもちろん、岡田優の加入もチームに大きなプラスをもたらした。

「ユウ(岡田)の取り組みややっていることは、このチームのほかの選手とちょっと違うなと感じるものはあります。いろんなチームを渡り歩いて、実績もある。それを彼が発信せずとも、彼のような選手が来たらみんなが勝手に見習うものだから、ユウの存在は必ずプラスになります。実際に彼の加入でチーム内に化学変化が起きていて、ノリ(道原紀晃)をポイントガードにしたのも、ユウが来てくれたからというところもあります。ユウの影響で、ノリのプレーの幅が広がっていると感じさせた場面もありました」

 シュート力に定評のある道原は、司令塔を務めることで視野とプレーの幅を広げ、もう一段上のレベルへとステップアップを果たそうとしている。このケースに表されるように、選手に刺激を与え続ければ、また新たななにかが生まれるかもしれない。

「選手の役目を代えたり、いろいろな方法で刺激を与えれば、ノリのようなことが出てくる可能性がある。そうすることで、選手がまだ内面に秘めているものを表に引き出せたらと思っています。今は言えませんが、ネタはまだありますよ。僕自身がいけるんじゃないかと感じている『これはどうだ』という手もあります」

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勝利を求める選手たちの心の炎は消えていない

全員が同じ目標に向かって戦う姿勢を表す

 思うような成績が残せずに忸怩たる思いをしているのは、選手も同じ。しかし勝利を渇望する熱い気持ちが、彼らのなかから消えてはいないことを、天日コーチは感じ取っている。

「ウチの選手は、すごく頑張ってくれています。今日も練習で話をしましたが、彼らはよくモチベーションを切らさず、一生懸命やっているなと感じさせてくれました。今日なんてドゥレイロン・バーンズが、いちばん先頭に立って『やろうぜ!』とみんなを引っ張っていた。みんながそういう選手で、タラタラやっている者はいないんです。彼らが一生懸命にやってくれているからこそ、僕らコーチ陣がなんとか活路を見つけて、勝利を手にできるようにしたい」

 苦しい戦いが続くなかでも、選手たちがモチベーションを切らさずにいることは、これからの終盤戦に向けて好材料。チームがこれから目指すべきものも、明確になった。

「僕は選手時代に、優勝したのにまったく面白くないシーズンを何度も経験しました。周りの人は『優勝していいな』と言いますが、僕にはまったく意味がなかった。でも優勝できなくても、良かったと思えるシーズンはあります。いいシーズンとは、なにかを達成するということ。それは今の僕らにとって、B1に残ることです。だから僕らにはまだ、いいシーズンにできる可能性が充分にある。そのチャンスに向かって、チーム全員で一生懸命にやっています」

 目標を達成するために、プレー面でもブラッシュアップを図る。

「僕は基本的に、もう少しゲームを早くしたいと考えています。今からやらないといけないのは、いい意味でゲームを荒らすこと。型にハマってやっていたら、身体が大きくて技術がある相手には、なかなか太刀打ちできません。アグレッシヴなアプローチで、試合全体がフルコートプレスのように、コントロールされていない状態が多い状況でゲームをしたほうがいいと思っています。そのためには、こちらから積極的に仕掛ける。受け身でいては、勝ち目がなくなってしまいます」

 プレーをいくら進歩させても、それを遂行するのは人間たる選手である。選手たちがこれからの残りのシーズンでいかに成長を遂げるかも、目標達成への大きな要素だ。天日コーチは彼らの、とくに内面での成長に期待を寄せる。

「現状のウチには外に向かって表現したり、人を巻き込んでなにかをすることが得意な選手はいないですね。リーダーシップとは人を巻き込んで、なにかをするということ。自分だけが頑張るのではなく、自分も頑張って、人を巻き込んでやるということです。それをひとりに対してしかできないのであれば、それでもいい。そういう選手が3人いれば、チームの6人を巻き込める。それがやがて広がっていけば、いいグループになれるんです」

 終盤戦を戦い抜くのに、全体のレベルアップは不可欠。そのためには個々の技術や戦術を含めたプレー面の充実を図ることはもちろん、チーム全体が強固に結びつくことも必要だ。そのためのキーワードは、“コネクト(=つながる)”。

「だから僕は選手たちに『オマエらもっとつながらないと、コネクトしないとアカン』と伝えています。ひとりが頑張っているだけじゃなく、選手同士で必死に助け合い、つながり合って戦う。それが表に現れてくれば、ファンにもなにか伝わるもの、見ていて面白いものがあるはずです。それこそが、いいチームだと思う。僕が経験したなかでは、そういうことがなくても優勝してしまったチームもありました。でも、それでいいのかと思うんですよ。それなら結果がギリギリのB1残留でも、全員が同じ目標に向かって戦う姿勢を表し、『コイツら、見ていて面白い!』というチームのほうがいいんじゃないか。前半はボロボロだったけど、全員がコネクトして助け合い、目標を達成できた。その方が、いいシーズンだったといえるんじゃないかと思うんです」

 選手同士の結びつきを深め、さらにそこに進化したプレーをコネクトさせて、西宮ストークスは残りのシーズンを戦う。<つづく>

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第2回は、3月8日(木)に、谷選手・道原選手・松崎選手のインタビューを掲載予定です。

<HOME GAME SCHEDULE>

3/17,18 vs.アルバルク東京@加古川市立総合体育館

〇3/31,4/1 vs.島根スサノオマジック@西宮市立中央体育館

 西宮市民応援デー

 神戸市民応援デー

〇4/21,22 vs.滋賀レイクスターズ@ウインク体育館(姫路市立中央体育館)

〇5/2 vs.京都ハンナリーズ@西宮市立中央体育館 *ホーム最終戦